旧車バイクのブレーキホース取換で素人が困ったこと

バイク
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新しいブレーキホースを雰囲気を損ねることなく、DIYで旧車に適用した事例の紹介です。

旧車TX650のブレーキホースを交換した実体験からの学びをシェアします。

規格が古く情報がすくないなかAN3やフレアナットなど著者自身がとても困って・調べて・試して・おそらく成功した(?)事例です。



この記事はこんなひとにおすすめ

・古いオートバイのブレーキホース交換にDIYチャレンジするひと

・古いオートバイのブレーキホース交換で困っているひと

・ブレーキホースのアダプタについて困っているひと

・フレアナットってなに?っていうひと

・AN3ってなに?というひと

では、どうぞ

今回の車両とFブレーキについて

コロナ禍で在宅勤務が増加し、自宅での時間が増加したことをきっかけに、10年以上のあいだ税金を払うためだけに所有しつづけていた、愛車の復活をDIYでできる範囲ですすめてきました。

愛車はこちらです

車種:YAMAHA TX650

年式:初年度登録 昭和50年となっていますが、製造はおそらくもっと古い

フロントブレーキ:純正キャリパー・純正ローター

フロントブレーキは純正です。

購入した時からついていたマスターシリンダーはYAMAHAの刻印があるもののあきらかに他車からの流用品だとおもわれるものでした。

初期型SR400あたりのものか? もうわかりません。

さて、今回取り扱うのは ブレーキホースの劣化とその取り換えをDIYでやってみる件です。

不具合内容

ブレーキホースの劣化が著しく、ちかいうちに不具合が起きそうなのでホースを取り換える

ブレーキホースはおそらく純正でしょう。

マスターシリンダー側はバンジョーアダプタ。

ホース自体はゴム製です。

さすがに50年の時を経た(?前のオーナーは取り換えていたかわかりませんが、少なくとも私の所有している20年の間で取り換えたことはない)ゴムは、触るだけで手が黒くなる状態。

加水分解とでもいうのでしょうか?

とにかく劣化していることは確実です。

そのままでもとりあえずブレーキ自体は効く状態でしたが、ブレーキが重要な部品であることはさすがに素人の著者でも判断がつくので、DIYで取り換えてみることにしました。

新しいブレーキホースはどんなのにする?

  • リプロダクトの品物はあるけどちょっと高い
  • 汎用品が使えそうにない事情がある
  • 規格が古いらしく参考にできる情報がすくない
  • 純正はブレーキランプ用油圧スイッチがホースを中継している

せっかく取り換えるのに、同じゴム製のホースを採用するのも芸がないですし、ここでは書き尽くせないほどこの件以外にも不安や課題が乱立していた(今度またべつの記事で投稿します)という背景がありました。

ネットでいろいろ調べてみますと、「イージーオーダー」をうたったブレーキホースの販売形態やそれに近い販売形態が複数社で展開されていることがわかりました。

ただ、そういうホースは、なぜか?色味(赤とかシルバーとか黄色とかブルーとか)が…ちょっと旧車の雰囲気にはマッチしないなと。

SWAGELINEさんのブレーキホースは旧車にマッチ

旧車のクラシックな雰囲気に合うブレーキホースはないものかと、ネットの波を右往左往していると…「これならいける」という、 「真っ黒」のホースとアダプタの組み合わせが実現できそうな「SWAGELINE」さんの品物にたどり着きました。

これを使おう…

キャリパー側はフレアナット

ただ…

それは「キャリパー側に一般的なバンジョーアダプタが使える気がしない…」というものでした。

純正キャリパー側はホースとの接続点に、金属の細いパイプが使われています。

ネジのようなもののなかに、この金属のパイプがフレア(広がった形状)になって収まっています。

ネジをまわしていくと、こいつの先端(見えない部分)がホース側のコネクタ部分(これも外からは見えない)にフィットして圧接されることでブレーキフルードが漏れないようになって、油圧をキャリパーに伝達するようになっているようです。

一般的なバンジョーアダプタの場合は銅などの比較的やわらかい金属でできたクラッシュワッシャーなどをかませることで部材同士の隙間を埋める仕組みのようですが、このTX650のキャリパー側は、フレアナット自体がギュッと圧接される仕組みのようです。

フレアナットという油圧ホースの接続形式の中身

これもネットなどで出てくる画像をみると、60年代後半~70年代前半ころのバイクにはこういうスタイルが多いようです。

しかし、現行のバイクではこういった仕組みのものは少ないようで、情報が少なく素人にはちょいとしんどかった…

これまた、ネットの波を右往左往と漂い続けることになりましたが、自信をもって信用できる情報源にだどりつけない。

「AN3」ってなんだ?

今回、著者がネットでしらべまくってもなかなか正解にたどり着けなかった課題No.1!

それが「AN3」というなぞのワード。

「AN3」は、ブレーキホースとアダプタの接合に使われているネジの規格だと理解すればOK。

どうやら、JISとかISOとかに似た「規格(標準・シリーズ)」のひとつらしいのです。

かろうじて信用できそうなネット記事から

「AN」= AirForce Navy

つまり海軍航空隊で定めた規格だということがわかってきました。

そうか…バイクと飛行機はもともと兄弟のような存在だもんな…と。

ということで、AN3という規格でつくられた部品をそろえてそれを組み合わせるんだな…と、だいたい推測ですが、やってみないと進まない。

多少の金銭的損失があってもここは前に進む以外にほかに選択肢がない!

と、いうことで必要となるであろう部品類をネットで注文しはじめました。

楽天でもそういった部品を買いそろえることができます。

購入して実際に使えた部品類は↓のほうで紹介することにします。

DIYでできた!ブレーキホースシステム

ホースとアダプタとの接続の規格がAN3 フレアナット用のアダプタが存在しますがオス・メス・ネジ山ピッチは車種に合わせる必要あり

まずは、一か八か的な勢いで部品をそろえて組付けてみたキャリパー(タイヤに近い)側の部品セットです。

AN3というのは、ホースの端部とアダプタの接続の形式だと思えば間違いないようです。

ブレーキレバー側のホース接続は一般的なバンジョーと呼ばれるタイプで、油圧スイッチでブレーキランプも点灯させることが可能に

こちらは、マスターシリンダー(ブレーキレバー)側です。

よくみる、普通のバンジョーとよばれるアダプタです。

こちらも、ホースとバンジョーアダプタはAN3という規格の接続です。

このマスターシリンダーにはブレーキランプ用のスイッチが付属しておらず、純正のスイッチはこれもまたフレアナットで中継接続されるかたちでしたので、それは採用せずにバンジョーボルトをプレッシャースイッチ付きのものを採用しました。

中華性ですが、車検にも対応できました。

ブレーキランプ用の配線取り回しがちょっと邪魔くさくなったのが残念ですが、素人DIYとしては我慢できるレベルかと。

今回わかったこと

  • 現代のバイクではあまりみられない「フレアナット」という接続形態が使用されている
  • 「AN3」はブレーキホースとアダプタを接続するネジ部分に使われている規格
  • メッシュブレーキホースも部品を組み合わせれば旧車に使える!
  • 油圧スイッチも汎用品で代替可能でした!

こういう部品を使えばOKでした

今回の実体験から、特にフレアナットアダプタタイプのブレーキホースをDIYでつくって取り換える場合に必要になるものを↓↓↓で紹介します。

まとめと注意

今回は、週末ブライト.comの試行錯誤しながら週末のDIYを楽しんでいる様子がお伝えできたかなと自負しています。

オートバイのブレーキの整備は重要です。劣化した部品を使用しつづけてそれが原因で事故などになったら本当にまずいですよね。

バイクに乗る人間としてブレーキのような大事な部品のメンテナンスを行うことはバイクに乗る人間としての責任だといえます。

ただ、だからこそご自身で整備を行うことに自信がもてない場合は、きちんとした整備工場で点検をうけられるという判断も必要なことです。

今回は、素人DIY整備を行いましたが、もちろんその後は慎重さに慎重さを重ねた動作テストを行って車検を受けています。

今回の記事を参考に整備なさるかたにおかれましても(お決まりで申し訳ないですが)ご自身の責任のもとで、くれぐれも安全の確保については最大限に留意をいただきますようおねがいします。

このサイトは読者各位の事故などには一切の責任を負いかねます。



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